『竜国物語』〜外伝〜
抱き寄せた身体が驚いたように強張ったのは一瞬で、
次の瞬間、柔らかく体を預けてくる
その温もりが
確かにそこにある存在が
ただ、愛しくてたまらない
押さえられるはずなどない・・・・
私はリアンの言葉と涙の真意を確めるように、
その体を抱き上げてベッドへと押し倒した
例えその資格が無いとしても・・・・
スプリングで揺れたリアンの髪と供に
その奥の瞳が、不安げに揺れる
その瞳の真意を問うように
逃げる事を許さず、ジッと見下ろした
見つめ返すリアンの瞳が閉じられ
組み敷いた身体が柔らかくベッドに溶ける
・・・・私は・・・こんなにも・・・・
唇が触れ合った瞬間
微かにリアンの身体に震えが走る
閉じられた瞳から新たな涙が流れ落ちた
貴方を・・・・
押さえつけ
あきらめようとしていた
想いと感情が
堰を切ったように
一気にあふれ出した
次へ進む
戻る