ACT 40
「浅倉?・・・どうした・・?」
不意に頭上から落とされた声に、七星の身体がビクンッと大きく震えて身を縮こまらせる
どうにかして震える身体を止めたいのに、その震えを抑える事ができずに、七星がギュッと力任せに両腕で膝を抱え込んだ
七星の足元に散らばるカード
震える体・・・
大人びた雰囲気に、つい、忘れてしまいそうになるけれど・・・七星はまだ17歳の高校生
いくら未遂で終わったとはいえ、怖かったのだ
直後は安堵感と脱力感でその怖さを紛らわせる事が出来る
でも
その紛らわせてしまった分、後で来る反動は当然大きいはず・・・
思わず触れてしまいそうになって伸ばした手を、舵がグ・・ッと引っ込めて七星に声をかけた
「・・・浅倉、ここ、座っていいか?」
膝頭に押し付けた七星の頭が、僅かに上下する
少しだけ距離を持って座った舵が、七星の足元に散らばるカードを掻き集めながら、七星の震えに気がつかないかのように問いかける
「カード投げの技、凄かったな。北斗に教えてもらったのか?」
再び七星の頭が僅かに上下する
「そうか。おかげで助かったよ。もっとも、弟君達から連絡がなかったらあんな風に助ける事も叶わなかっただろうけど・・・」
その舵の言葉に、七星が弾かれたように顔を上げた
「・・・・え?」
唖然とした表情の七星の前に、舵が掻き集めたカードを差し出した
「浅倉は、いつでも家族に守られてるんだよ。今まで浅倉は家族を守ることが一番で、自分の事なんてどうでもいいって思ってただろう?でもそれは間違ってる」
「・・・ま・・ちがい?」
「そう。だってそんな守り方じゃあ、その家族の中に浅倉自身が入ってない。浅倉も家族の一員として、自分自身も大事に守らなきゃな。誰かが犠牲になって守らなきゃ成立しない物なんて、本物じゃない」
「・・・・っ!?」
「・・・・そう、弟君たちは言いたかったんじゃないのかな?浅倉?」
ほら!と言わんばかりに、舵がカードを膝を抱えたままの七星の手に押し付けた
「北斗だって、ここには居なくてもこれで浅倉を守ってくれたようなもんだろう?」
ハッと目を見開いた七星が、まだ震えが止まらない指先でそのカードを握り締める
「・・・っけど!俺は・・・もう必要ないって・・・」
「そう言われたのか?だから?」
「っ!?」
思い切り傷ついた言葉だったのに、舵はそれがどうしたと言わんばかりの顔つきで七星を見つめている
「それで浅倉も弟君たちはもう必要ないって、そう思うのか?」
「な・・・誰が!俺にとっては必要だとかないとか、そんな物以前の問題で・・・!」
その言葉に、フ・・ッと舵が笑みを見せる
「それをちゃんと伝えた?浅倉?」
「っ!?あ・・・いや・・・・」
「そっか。じゃ、ちゃんと帰ってそれを伝えなくちゃな。浅倉は必要だとかそれ以前に、弟君たちも北斗も好きなんだろう?ほんとの家族っていうのは、要らないって言われても離れられないし、例え離れても心で繋がってるもんなんじゃないのか?
その程度の兄弟ゲンカで弟に負かされてどうするんだ?浅倉!兄らしくガツンと言い返してやれっての!」
「・・・ケ・・ンカ?」
「そう。ただの兄弟ゲンカ」
舵が本当に普通の事のように、笑って、言う
もう、あの家には帰れないと思っていたのに
もう、家族とか兄弟とかそんな関係には戻れないと、そう思っていたのに
そんな風に言われると、本当にそんな事など気にする必要などない・・という気になってくる
「・・・ほんとう・・・に?」
本当にそれで許されるものなのか?
そんな不安を滲ませた瞳で、七星が舵に問い返す
「だって、好きなんだろう?弟君たちが。これからもずっと家族として暮らしていきたいんだろう?だったら、そう伝えればいい。浅倉がそれを望んでるって事を」
ああ・・そうだった・・・と七星がうなだれる
今まできちんと伝えていなかった
北斗の事を父親として尊敬していて、北斗のマジックが大好きだということを
宙の事を今まで一日だって忘れた事などなくて、宙が大好きだった星空が今でも大好きだという事を
麗や流や昴にも、家族になれて本当に嬉しかったのだということを
「好き」だという感情を認めることを自分は恐れていたのだと・・・実感する
北斗が宙を失った時に見せた、尋常ではない悲しみと辛さと痛み・・・自分もそうなってしまう事を無意識に恐れたのだ
あんな風になりたくない・・と
好きな物を失う痛みを知ることを恐れていた
だけどそれは違うんだ・・と舵の言葉に気づかされる
好きなものを失う痛みを知らなければ、本当に好きな気持ちに気づけない
そして
自分が好きだと想い続ける限り、その気持ちを失う事もないのだ
だからこそ、今の北斗や美月があんなに強く生きていられる
あんなに真っ直ぐに前を見て、立ち止まることなく・・・
「・・・・うん、俺は・・・父さんも母さんも麗も流も昴も・・・皆大好きだ」
言葉に出して言ってみると、不思議とその想いが明確になる
今までの何倍も、その想いが強くなった気がする
膝を抱える七星の腕の力が少し弱まり、震えていた身体が少しだけ治まってきていた
その七星の言葉と様子に、舵がゆっくりと七星の頭に手を伸ばす
「・・・浅倉、触れても・・・大丈夫?」
「え・・・?」
視線を上げた七星の視界に、自分の方へ伸ばされた舵の手が映りこむ
途端に強張った表情になった七星に、舵が自分を指差しながら問いかけた
「浅倉、ここに居るのは誰だ?」
「・・・え?誰って・・舵・・・」
答えは返すものの、その身体も表情も、硬く強張ったままだ
「じゃ、ちゃんと俺を見てて・・?」
七星から視線を外さずに、舵がゆっくりと七星の髪を優しく撫で付ける
触れた途端、ビクンと無意識に七星の身体が揺れた
「浅倉、今誰が触れてるか、ちゃんと見えてるな?」
七星が目を見開いて舵を凝視しし、ゆっくりと頷き返す
・・・そうだ・・これは舵なのだ・・・自分を襲ったあんな男なんかなじゃない・・!
そう、はっきりと認識すると・・・ガチガチだった七星の身体が少しずつ・・・癒されていく
安心できる、包み込むような優しい撫で付け方
七星の身体から力が抜けたのを見て取った舵が、ゆっくりと七星を包み込むように抱き込んだ
「浅倉、怖かったろう?ほんと、遅くなって・・ごめん」
抱きしめる舵の腕に力がこもる
本当に・・もっと早く見つけてやれていたら、七星にこんな思いをさせずに済んでいたのに!
そんな舵の声なき声が、抱き寄せられた胸の中ではっきりと七星に伝わってくる
舵のせいじゃないのに・・・
そんな場所があると知っていながら、よりにもよってその場所へ押しを踏み入れた自分のせいなのに・・・
それに
自分はこの舵のマンションを目指して歩いていたのだ・・・無意識に舵を求めて
その理由が今ならはっきり分かる
それはこんな風に舵に抱きしめてもらいたかったから・・・
他の誰でもなく、舵に。
男に触れられた時、はっきりと分かってしまった
舵以外に誰にも触れられたくない・・・そして、自分の方からも舵に触れたいと望んでいるのだと
「・・・・舵」
舵の胸に、強張りの解けた身体を摺り寄せた七星が、小さく囁くような声でその名を呼んだ
「ん・・・?」
舵が撫でつけていた七星の髪に唇を寄せて、短く返事を返す
「・・・賭け、俺の・・・負け。宿題の答え、どうやっても見つからなかったから・・・」
「・・・・え」
一瞬、舵が何の事・・・?と思いかけて、ハッとした
初めてこの部屋に七星を連れて来た時、確か・・・賭けを持ちかけた覚えがある
口説いてみせる
口説き落とせなかったら、七星の勝ち
そんな賭けだったはず
その賭けに七星が負け、宿題の答えも見つからない・・・というのであれば、それは・・・
「え!?」
もう一度、今度は確認するために問い返した舵が七星の顔を覗き込み、視線が絡まった途端、七星が意を決したように言い募った
「・・・消して・・舵。あんなやつに触れられた記憶なんか・・・持っていたくない・・・」
と・・・
南の舵星・舵 貴也
「・・・・んっ」
うっ血した首筋の痣に唇を這わせた途端、お互い生まれたままの姿でベッドの上に組み敷いた浅倉の全身に、僅かに震えが走る
「・・・大丈夫?ちゃんと俺を見て?浅倉・・・」
少し顔を上げ、間近に浅倉の顔を見下ろす
一瞬ギュッと固く閉じたのだろう・・・眉間にシワを寄せた目元が緩み、ゆっくりと俺を見上げてきた
「・・・か・・じ」
俺を認識した途端、その漆黒の瞳に広がる安堵の色
思わず視線が釘付けになるほど、魅入られる
その瞳に見つめられただけで、体の中心がズク・・と疼くほどに
もともと秘めた色気と艶がある事には気がついていた・・・そして、今それを押さえつけていたストッパーが外れた状態・・・
それは考えていたより、遙かに艶めかしくて半端じゃなく色っぽかった
「・・・やめて欲しかったら、いつでも言って?」
そう言うと、コクン・・と浅倉が小さく頷き返し、俺を見つめる瞳が熱を帯びて僅かに潤む
「・・・俺が誘ったのに・・?」
今だ震えの残る声で、無理やり作った笑みさえ浮かべて・・・そんな風に言う
精一杯の強がりの中に、俺に中にある迷いを気遣う気配が感じられて・・・どうしていいか分からないほどの愛しさが込み上げてくる
「バカ。口説いたのは俺の方だって・・・」
言いながら、もうそれ以上浅倉が強がりを吐かなくて済むように、口づける
初めは軽く啄ばむように・・・それから徐々に角度を変えて・・・
・・・クチュ、という濡れた音と浅倉の吐く息遣いと鼓動が早まってきたのを確認してから、深く唇を合わせた
「・・・ん、・・・・んん・・っ」
侵入し、蹂躙してくる俺の舌に、浅倉がどうしていいか分からない様に逃げ惑い、苦しげに息をつく
ひょっとして・・・初めてなのか?と、僅かに唇を離して息継ぎの間を与えた隙に、視線で問いかけてみる
「・・・わ・・悪いか・・!?」
羞恥で真っ赤になったのが、薄暗い部屋の中でもはっきりと分かる
「・・・いいのか?」
思わず問いかけてしまう
「・・ッ聞くな、ばか」
照れ隠しのように軽く睨み返してくる瞳に、背筋がゾクッした
その強がりが可愛くて、浅倉の初めてを共有できて、嬉しくてたまらない
「浅倉、逃げずに追いかけて、吸って、絡めてきて・・・」
もう一度深く唇を合わせると、素直にそれに応えてくる
口づけながら、その少し冷たい素肌に手を這わす
しっとりとして、まるで吸い付いてくるような肌理の細かい肌
「あ・・・・っ」
ビクンッ・・と浅倉の身体に震えが走った
キスの方に集中していたのに、俺の指先が胸の突起に触れた途端、その手を制止するかのように浅倉の手が伸びてきた
「・・・っぃや・・・だ」
ギュッと閉じられた瞳、上ずった声音
あの男が触れた場所なんだと、そう思った途端、そいつに対する怒りで頭に血がのぼった
こういう場合、嫌だ・・と言われて素直に聞けるほど、俺も大人じゃない
伸ばされた制止する浅倉の手を取って、指を絡め、シーツに押し付ける
「か・・じ!・・や・・・だ・・って」
「・・・聞こえない」
余裕のない自分の声音に、思わず苦笑が漏れる
ついさっきまで迷いもあったはずなのに、そんなもの、浅倉が初めての相手に俺を選んでくれたと分かった時点で吹き飛んでいた
「っ、・・・や」
ギュッと閉じられた浅倉の目じりから滲んだ涙を舐め取り、ゆっくりと痣の残る首筋に唇を這わす
少し熱を帯びたその痣の上から、きつく吸い上げて所有印を刻みつけた
「・・ッ痛!」
抗議の声と共に身をよじって逃げを打つ浅倉に、逃げるな・・と絡めた指先に力を込めて訴える
「痛くても・・辛くても・・我慢して・・・俺が全部消してやるから・・・」
そう言うと、「・・・ん」と、小さな返事と共に浅倉の身体から少し力が抜ける
恐らくは男が辿ったであろう・・その軌跡をその肌の上余す所なく口づけた
最初は小刻みに震え、息を詰め、強張って冷たかった身体が、だんだんと熱を帯び、弛緩していくのを感じて、迷わず少し硬度を増していた小さな突起を口に含む
「あ・・・っ」
明らかに最初そこに触れた時とは違う声音
舌先で転がして吸い上げると、浅倉の身体がビクンと跳ねた
「や・・・な・・んで・・!?」
さっきまでの震えとは違う、素直な体の反応が信じられないように、浅倉が半分身体を起こし、目を見開いて俺を見つめた
北の舵星・浅倉 七星
「・・・っああ、・・っつ!」
駆け抜けたゾクッとするほどの痺れが信じられなくて身体を起こしたのに、舵にその部分に歯を立てられ、思わず体を反らして再びシーツの上に落ちた
嘘だ・・・だって信じられない
乳首を吸われてその上、歯を立てられて・・・その痛みが・・・気持ちいいと思うなんて・・!
絶対に、変だ
だって・・あの・・襲われたあの時は、吐き気がするほどの嫌悪感しか感じなかったのに!
それなのに、舵の指先が・・熱い舌先が・・肌に触れるたび、そこからまるで電気が走ったみたいにゾクゾクするものが走り抜ける
「あ・・・あ・・・ん・・っ」
その度に我慢し切れなくて、自分の声とは到底信じられない甘い声音が漏れる
こんなのはいつもの自分じゃない
そう思っているのに、体が感じて反応するのを止める事ができない
なんで?どうして?それに・・・
こんな声を上げる俺を、舵はどう思っているんだろう・・・?
そう思ってつい、舵のほうを盗み見る
そこにある、いつもの包み込むような舵の・・・どこか嬉しそうな笑み
その笑みに、そこにいる舵に、触れているのが舵なんだと、凄く安心する
その安堵感に、ああ、舵だから感じてるんだ・・・と改めて思う
絡められて押し付けられている指先を、舵の物だと確認するようにギュッと握り返す
それに気づいた舵も力強く握り返してくれる
「・・・声、もっと聞かせて・・・?」
俺の顔を覗き込んだ舵に、そんな風に言われて顔が火照る
「・・・変・・じゃない?」
不安を口にすると、どうして?と囁かれて、間近にあるその顔が直視できなくて視線を反らす
「だって・・・」
言い訳を口にしようとしたその唇を、そんな物必要ない・・とばかりに塞がれた
舌を絡め取られ、頭の芯がボウ・・っとするほどの気持ちよさに、そんな無駄な事を考える思考能力も奪われていく
舵の愛撫は執拗で、あの男が辿った軌跡を、正確に何度も、何度も、指先で触れ唇で食み、舌で舐め上げる
それは俺の中に残った記憶と感触を消すためだと分かっていたから、俺も必死に舵の愛撫を追い、そこからもたらされる感覚を受け入れていった
最初はあの男の残していった感触がまだ残っていて、身体が強張ったりしたけど、その残った感触を舵が全部吸収してしまったんだと思う
嫌悪感が消えた途端、感じた背筋を駆け上がる痺れ
舵の腰に密着した下半身が、徐々に熱を持って立ち上がってくるのが感じられて、恥かしさで身をよじってその部分を離そうともがく
「・・・こら、逃げるな」
「・・んなこと・・いった・・って・・や、ちょ・・・ま・・って・・!」
もがいて逃げを打つ腰を押さえつけられて、熱を帯びたそれに舵が触れる
「は、あああっ・・・!」
自分以外の手で擦られる感覚は初めてで、そのあまりに強い刺激と気持ちよさに息を呑んだ
「か・・じっ!ぃや・・だ、やめ・・・」
どうする事も出来ない快感の強さに、俺はまるでイヤイヤをする子供のように頭を振る事しか出来ない
解き放たれてすがるものを求める指先が、どうしようもなくてシーツを握り締め・・・いやらしい波紋を描く
「・・・浅倉・・」
舵のぞくりとするほど艶っぽい声音に呼ばれ、目じりに浮かんだ涙で霞む瞳を舵に向けた
その俺に見せ付けるように、舵が既に透明な液体をこぼしているその先端に濡れた淫猥な音を響かせて口づける
「・・っ!?なにして・・!?そんな・・・やめ・・っ」
思わず身体を起こして舵の頭を押しのけようとしたのに、一瞬フ・・ッと笑った舵が、躊躇なくそれを口に含む
「ふぁ・・・っあ・・あ・・あ・・・っ」
ビクビクと身体が勝手に痙攣する
身体の中で一番熱くなっているその部分より、もっと熱い柔らかな唇と絡み付いてくる舌
どうすることも出来ない強すぎる快感に、どうしていいか分からなくて腰が浮く
濡れて粘着感のある水音と共に、舵の頭が腹の上で上下するのを、舵の栗色の髪に絡めた指先を握り締めて震わせている以外成す術がなく、見つめる
「・・っく、も・・いく・・!舵・・っ!!」
絡めていた指先に力を込め、舵の髪を引っ張り上げた途端、足を押さえつけていた舵の手が、今にも爆発しそうなその根元をキュ・・ッと戒めて、起こしていた俺の上半身を再び押し戻して組み敷いた
「・・っくぅ!!舵・・!苦し・・」
まるでもう一つ心臓があるみたいに、はちきれんばかりのそこがドクドクと波打っている
寸前でせき止められた辛さに・・そのどうしようもない苦しさに、涙がこぼれた
「浅倉・・・ちゃんと俺を見て・・?」
「っ、か・・じ!ぃヤダ・・なんで・・・」
「ちゃんと見たい・・・浅倉がいく顔・・・」
「・・っな・・!?」
信じられない・・信じられない・・!!抗議の言葉を浴びせたかったけど、今はそれどころじゃない・・!
猛烈に非難を込めた視線で睨み返したつもりだったけど、それすら、ただ舵を喜ばせてしまったみたいで・・・悔しい
目尻に浮かんだ涙を、舵がチュ・・と音を立てて吸い上げると、俺の顔を真上から見下ろした
「いって・・・?浅倉」
囁くように言うと同時に、戒めていた指先が解かれ、今度は解放するためだけの動きを繰り返す
「っく・・っ、舵っ・・!!ああああ・・・・っ!!」
目の前が真っ白になった気がした
舵の手の中で・・・初めて他人の手でいかされた白濁がドクドク・・とまだ波打っていて、今まで感じた事のない強烈な快感を物語っている
脱力した身体が空気を求めて荒く呼吸を繰り返し、頭の中が霞がかかったみたいにぼんやりとしていた